くだもの


>  みやだてと申しけるはしたものの、年たかくなりて、
>  さまかへなどして、ゆかりにつきて吉野に住み侍りけり。
>  思ひかけぬやうなれども、供養をのべむ料にとて、
>  くだ物を高野の御山へつかはしたりけるに、
>  花と申すくだ物侍りけるを見て、申しつかはしける
>
> をりびつに花のくだ物つみてけり吉野の人のみやだてにして
>
>  かへし           みやだて
>
> 心ざし深くはこべるみやだてを悟りひらけむ花にたぐへて

折しも、西行法師の食事の事も話題になっていましたので、
「くだ物」というからには「花」は食いもんに違いないと思い、
調べた所、果たせるかな、ありました。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/oimatu/tyaseki.html
いきなりでは失礼なので一応TOPも。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/oimatu/

干菓子 生砂糖桜花びら でございます。
おまけに
干菓子 生砂糖 紅葉 なんていうのもあります。
おなじみ、蕨なんてのもみえますね。

やっぱりこれって食っちゃうんでしょうね。美味しいのかしらん。

今ちょっと手元にないので確かではないのですが、
「国文学」'94/7の論文には「造花」との見方が出ていたと思います。

西行法師が食べたかどうかは別にして、
吉野といえば「櫻」ですし、西行さん「櫻」好きだし。
「くだ物」の「花」が「干菓子生砂糖桜花びら」である。
に500点。(ちょっと自信ない)
この当時「砂糖」てあるんでしたっけ?
竹下恵子さんにだったら3000点だったんだけどな。


西行MLより:2000年7月17日 新渡戸広明