Title  類聚名物考 卷五十二  Description  ○西行法師 俗名佐兵衞尉義清、父は佐衞門大夫康清 ○〔東鑑第六〕佐藤兵衞憲清、今號西行、保延三年八月遁世 ○〔山家集〕西行上人家集なり。本の歌あまたよみけるに、 ねがはくは花の許にて春しなんその二月の望月の頃 佛には櫻の花をたてまつれ我後の世を人とぶらはゞ ○〔著聞集〕西行法師そのかみより釋迦如來御入滅の日終をとらんことを願ひてよみ侍りける ねがはくは花の許にて春しなんその二月の望月のころ かくよみて遂に建久九年二月十五日に往生をとげてけり。 ○〔和漢合運〕虎闕禪師作 建久九戊午年二月十四日、西行寂。 ○〔扶桑拾葉集系圖〕憲清法名圓位、又名西行、建久九年二月十五日寂。 ○〔和漢三才圖會〕(山城佛閣七十二末櫻元庵、西行上人傳有り略之)西行建久九年二月十五日寂、憲清。 ●今案に是等の書にもその外年代記等に西行上人の寂は建久九年なるよししるせり。然るに實は文治六年庚戌二月十六日に身まかれり。されば九年以前なるをいかにしてかく誤るかと思ふに、文治六年八月甲子(十四日なり)の日建久と改元ありて、その年の二月なるを元と九の字の似たれば誤れるものなり。 ○〔扶桑隱逸傳〕深草元政 西行上人の小傳あり ●西行上人終焉、續古今集「願はくは花のもとにて春しなんその如月の望月の頃、文治六年二月十六日未時圓位上人入滅。  *後略  End  底本::   著名:  西行全集 第二巻   校訂:  久曾神 昇   発行者: 井上 了貞   発行所: ひたく書房   初版:  1981年02月16日 第 1刷発行  入力::   入力者: 新渡戸 広明(info@saigyo.net)   入力日: 2001年03月24日  校正::   校正者:   校正日: $Id: ruijyu.txt,v 1.5 2019/07/09 02:30:53 saigyo Exp $